お盆とは

 「お盆」とは、ご祖先をお迎えする大切な法要(追善供養)の行事でございます。

   ◇期間(例年)
   ・08月13日(迎え火)
   ・08月14日(中日)
   ・08月16日(送り火)

※13日〜16日までをお盆の時期としています。
※現在では月遅れ盆といい8月に行うことが多くなってます。
※地域により07月に行われる新盆もあります。

「わたしたちは、先祖があって
    今 その命を引き継いでいます」

盂蘭盆会

 お盆の正式名称は盂蘭盆会(うらぼんえ)といいまして、元は仏教の開国であるインドの古い言葉であるサンスクリット語のウランバナ(逆さ吊りの苦しさ)の言葉が由来です。

 お釈迦さまの十大弟子である、神通力をもった目連尊者(目犍連)が、亡き母がお浄土で幸せに過ごしている様子を見に行こうと天眼を利かして覗いたところ、どこにも見当たらず六道である餓鬼道に落ちていました。餓鬼道に落ちていた母の姿は、痩せ衰え地獄のような苦しみを得ていたのです。目連は神通力で母を供養しようとしましたが、食べ物や水さえも燃え上がり飲食ができない状態でした。悲しみに暮れ、どうにかしたい目連はお釈迦さまに助けを求めると「目連の母の罪はとても重い。他人に施さず我が子だけを愛してしまったので餓鬼道に落ちた」と。どうすれば救われるのですかとお尋ねしたところ、「夏安居(僧侶一定期間の修行終わり七月十五日)に、全ての僧侶の徳を讃え、食事を施しなさい。そうすることで僧侶たちは、餓鬼で苦しんでいる母親のために回向(功徳)し、母親は餓鬼の苦しみから抜け出し、浄土に生まれ変わる事ができる」と言ったのです。目連がその通りにすると、母親は餓鬼の苦しみから救われた。これが盂蘭盆会(法要)の起源とされる。

施餓鬼会

 同じく、お釈迦さまの十大弟子である多聞第一の阿難尊者(阿難陀)が坐禅していると、餓鬼が現れ「お前は三日後に死に、醜い餓鬼に生まれ変わる」と言われた。
阿難はお釈迦さまに助けを求めたところ、「観世音菩薩の秘呪がある。食物を供え、お経(真言)7回を唱えれば、食物は無量の食物となり、一切の餓鬼は充分に空腹を満たされ、無量無数の苦難を救い、施主は寿命が延長し、その功徳により仏道を得ることができる」と言われた。阿難がその通りにすると、阿難尊者の生命は延びて救われた。これが施餓鬼の起源とされる。

※盂蘭盆会と施餓鬼供養会では観世音菩薩と地蔵菩薩が救うと説かれております。

  経典「救抜焔口餓鬼陀羅尼神呪教」
  経典「地蔵菩薩本願経」

盆踊り

 盆踊りとは、先祖をご供養するための行事です。平安時代の僧侶 空也上人によって始められた踊念仏が、民間習俗と習合して念仏踊りとなりました。お盆には先祖(精霊)がこの世に帰って来ることから、家の前で輪を作って踊り祭ることが起源であり、鎌倉時代の僧侶 一遍上人が全国に広めた立派な先祖供養のお祭りです。また一説には、目連尊者の母が餓鬼道から天上界に上がられたことの喜びから踊ったとのが始まりという説もあります。

※改暦は明治時代に暦の国際基準化に伴い日本の各行事は30日遅れとなり、もともと旧暦の7月15日に行われていたお盆も、改暦後には新暦の8月15日に行われるようになりました。また、7月は農家の収穫時期でもあり忙しく、供養する時間がないことからも8月に変更したこともあります。

※全国的にみると8月に行われる旧盆が主流ですが、7月中旬頃を中心として行われる新盆が主流の地域もあります。

※「盂蘭盆会供養」と「施餓鬼供養」この2つの話が混同され、鎌倉時代から多くの寺院において盂蘭盆の時期に施餓鬼が行われるようになりました。

※地蔵盆も時期(旧7月24日:現8月24日)が近いことから、一緒に法会が行われる地域もあります。

お供え物一例

 お盆と施餓鬼でのお供物(霊供膳)はお先に旅立たれ亡くなった方(先祖)をおもてなしと追善供養するということです。

精霊馬(しょうりょううま)

 この世にはやく帰ってこれるために「馬(きゅうり)」(迎え火)そして、送り火ではゆっくりあの世に帰ってもらうための「牛(なすび)」(送り火)に例えています。

盆提灯(ぼんちょうちん)

 こちらが家ですよと目印のための灯り。新盆の提灯は白いものを使います。また火気のこともあり「ほおづき」を灯りの代わりとし使用することもあります。

水の子(みずのこ)

 キュウリやナスを細かく刻み、洗った米と混ぜ水を入れ、器や蓮の葉の上に置き、餓鬼のためにお供えします。

閼伽水(あかすい)

 綺麗な水を器や蓮の葉に入れ、ミソハギの花を添えて置きます。餓鬼は喉も乾いているので、楽に通るように供えます。

浄水(じょうすい)

 清浄な水もしくは茶湯を供えることは永遠の命を保ち、仏さまの喉の乾きを癒します。参る人の心を洗う意味があります。

蓮の葉(はすのは)

 仏教では蓮は位の高い花でもあり、多くの仏様も蓮の上に座ってます。お浄土を意味し、餓鬼や様々な世界の精霊が赴けるよう願うことからです。

真菰(まこも)

 供物の敷物を「こも」「まこも」と言い、薬用成分を含む植物になことから、お釈迦様は真菰の敷物ので病人を治療したと言われている。

素麺(そうめん)

 ご先祖がお帰りになる際に、お土産を背中に荷う紐として意味が込められてます。

霊供膳(りょうぐぜん)

 一汁三菜もしくは一汁五菜を祖先にお供えします。仏教では祖先は仏の世界におられることから、精進料理を供え、五辛(ねぎ・にら・にんにく・らっきょう・あさつき)を避けます。

1、飯椀(ご飯)
2、汁椀(味噌汁、お吸い物)
3、坪(お新香)
4、平椀(煮物)
5、高坏(和え物)

 を供え、肉魚は基本避けますが、生前お好みだった物をお供えされるのも喜ばれます。

線香(せんこう)

 悟りの世界に至るための修行の道しるべとお食事になります。また、塗香があれば心身を清浄することも大切です。

仏花(ぶっか)

 仏さまの世界は道が険しいもの、その世界をいろどり、耐え忍んでいく徳を高めます。

灯燭(ロウソク)

 仏になるための智恵の輝きを表し、修行の世界を明るく照らします。

精進供(しょうじんく)

 仏壇がございましたら、ご本尊へお供物を供えてください。


◇このようにお盆(盂蘭盆会)と施餓鬼会の説明をさせていただきましたが、仏教にも色々な宗派があり、また地域や風習により異なることもありますので、基本的なことを記述しております。

六道

 六道輪廻(りくどうりんね)とは古代インドの宗教観もしくは輪廻思想ともいいますが、死後来世では六つの世界に生まれ変わるといったことを表しています。しかし、未だ誰もが死後の世界は科学的にも解明はできておらず、誰しも知ることはできないのです。お釈迦さまの説かれた六道輪廻はいわゆる因果応報です。

・善因善果 ・悪因悪果 ・自因自果

 死後の世界は輪廻し六道に入るという観念はひと昔のことであります。しかし、私たちは生きている今こそが大切であります。今を切に生きる、一日を懸命に生きることが、すべて明日なる未来となります。苦しいことも楽しいことも自分自身が創り出すのです。お釈迦さまはこの六道輪廻より解脱することを解いております。そのためには四諦八正道です。

 ・天道
 ・人間道
 ・修羅道
 ・畜生道
 ・餓鬼道
 ・地獄道

合掌

powered by crayon(クレヨン)